飽け知らず雨降り 水音だけが
身体中這いずり 心を凍餓する
若かったあの頃に 嗚呼
戻りたくはないが
このままで生殺された
道化役を演じる位ならば
もう連れ立って泣いてないで
このまま地の果てまで
目に付くままに押し込んだ
荷物は荷台に置いたままで
身軽になったその身体で
抱いてくれるだけでいいんだよ
どうせこの世は紛い物だらけの
絵空芝居なら
「次のバスが着たら家まで送るから」
あなたはそう言って 煙草に火を点ける
出来るならこの場所で 嗚呼
青褪めた背中を
包み込み連れ去りたいよ
罪も遂げりゃまたそれも美談なのと
留守中全部かき集めた
手紙の中一通の
文通相手への恋文
全てが青春のノスタルジー
死ぬ時全部蘇るなんて
ポエムだってもういいんじゃない
夢が無くちゃ生きてらんない
愛し尽くされ逝きたいの
飽け知らず雨降り 水音だけが
身体中這いずり あなたを想わせる
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